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「目指せ!! 強小企業2.0」60年続く下町の莫大小(めりやす)屋をITを活用し小さくて強い企業にするため日々奮闘中!
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2009年08月05日(水)更新
第5話 営業着がステテコ
『莫大小屋今昔物語』は、莫大小(めりやす)、小高莫大小工業株式会社
そして私を軸に書き綴る生業(なりわい)のルーツを探る物語です。
毎週水曜日更新で、まずは100話を目指して行きたいと思います。
つたない文章ではありますがご笑読いただければ幸いです。
第5話 営業着がステテコ
2代目、つまり親父の事業継承は、どのような形だったのか?
4人兄弟の長男として育った親父が莫大小業へ足を踏み込んだきっかけは高校時代。
バイクが欲しくて今で言うバイト感覚で祖父の仕事を手伝ったことからだったようです。
当時、車はもちろんバイクだってまだまだ高嶺の花。
しかし1960年代、東京オリンピックを目標に日本は高度成長期まっただ中。
仕事も順調で、出来た品物を毎日のように問屋さんに配達する仕事でした。
その頃の親父に家を継ぐという気持ちはあまりなく夜間の服飾専門学校に通いながら
デザイナーを夢見ていたようです。
この時代は、いわゆる『みゆき族』と言って銀座のみゆき通りを男の子は
アイビールックを崩したスタイル、女の子は、ロングスカートに、頭は
三角折りしたスカーフ、それに紙袋を脇に抱え通りでたむろするという行為。
戦後の高度成長を象徴する若者文化の夜明けのような時代だったのではないでしょうか?
ちなみに先だってTVを見ていたらコシノジュンコさんが『みゆき族の元祖は私よ~』
とおっしゃっていまいした。
何をするわけでもなくファッションの発信の場がみゆき通りだったのか
そんな若者たちがフラフラしていることから、警察への苦情殺到し風紀向上として
警察の取り締まりが行われたというのも時代を反映していますね。
そんな頃、ヴァンヂャケットの石津謙介氏などの影響を受け、親父は製造より
今で言うアパレルの業界へのあこがれを抱き始めていたのです。
しかし、『手伝い始めたら最後』というのは、よくある話し。
結果、そのまま製造業に引きづり込まれていくのです。
そして大学に入ったころか入る前か?祖父が親父に言います。
『お前が継がないなら商売をたたむ』
仕方無しに大学に通いながら本格的に家業を継ぐという二足のわらじを
履くコトになった親父。
そんな中、お客様への営業周りで大きなショックを受けるのです。
当時、祖父の世代の仕事着といえば U首にステテコ が定番。
皆さんご存じですか?
U首というのは、良く言えば U首のTシャツ
ステテコというのは、良く言えば・・・ 何だろう?
お祭りとかで男性がズボン代わりに履くような白い・・・
良くズボン下とか言うヤツです。つまり、要は下着です。
そうそう、このような下着のことを莫大小と呼ぶこともありますね。
つまりその格好でお客様に行くことも、これまた常識というか何というか
現場の合間に外に出るといった感覚からすると『いちいち着替えてられね~』
といったところでしょうか?
しかし親父はアイビー世代です。
当然、背広にワイシャツ、ネクタイを締めて営業に向かいました。
すると・・・
『おお~ 凄いね= 最近の口織り屋は、背広着るんだ~』
・・・
親父は、この言葉の裏にある見下された意識を強く感じ
悔しい気持ちで一杯になったと言います。
当時、今こそ、リブやニットパーツなどと横文字で言うことが普通のこの生業
要は、衿や袖などを専門で作っていたことから、袖口、裾口の口を取り
『口織り屋』と呼ばれていました。
完成品を作っていない、部品だけを作って納めている、いわゆる下請けという
見方が大半だったのです。
この時、親父は心に誓います。
『口織り屋だって立派な商売! 商売に上も下もない!! いつか見返してやる!!!』
そんな気持ちの表れだったのか1963年、弊社は法人化されます。
翌年に東京オリンピックを控え世間が右肩上がりの経済に邁進して行く中
二代目の挑戦が始まろうとしていました!
▼1964年当時(ザ・20世紀より)
【飲食】ビール 115円、もりそば 50円
【雑誌】「週刊朝日」50円(5月)
【初任給】大卒 2万1526円
◎steteco.com
現代のステテコは、こんなにおしゃれ!
http://www.steteco.com/
▼Wikipediaより
ステテコとは主に男子が着用する、裾が股より長く膝下丈まであるズボン下である。
猿股や股引とは違い、幅広で肌に密着しない。パンツとズボンの間に履く。
着物や袴の下に履く下着として、明治以降の日本の近代化に伴い全国的に普及した。
素材は綿の平織りで白色。戦後、繊維業が隆盛となった日本では高温多湿の
気候に合わせて素材や織りを工夫した柳揚クレープやキャラコ織の物も登場した。
現在の日常生活においては中年以上の年齢の男性が穿くことが多い。
語源は1880年頃、初代(本当は3代目)三遊亭圓遊の「ステテコ踊り」の
際に、着物の裾から見えていた下着であったためであるといわれている。
<<TOP
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第6話>>
▼私たちの生業(なりわい)
▼ブログランキングに参加中!
▼過去ブロ
http://plaza.rakuten.co.jp/ktsudoi/
▼中小企業経営者向けオススメ本
関 満博著 http://plaza.rakuten.co.jp/ktsudoi/diary/200711130000/
・二代目経営塾
小林 元著 http://plaza.rakuten.co.jp/ktsudoi/diary/200806030000/
・イタリア式ブランドビジネスの育て方
藻谷 浩介著 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/102/10012806.html
・実測!ニッポンの地域力
中村 智彦監修 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/114/10011858.html
・図解 世界が驚嘆する 日本のモノづくり
久米 信行著 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/114/10011046.html
・考えすぎて動けない人のための 「すぐやる!」技術
井寄 奈美著 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/10014226.html
小さな会社の トクする 人の雇い方・給料の払い方
天野 敦之著 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/114/10011695.html
・君を幸せにする会社
小山 昇著 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/114/10012269.html
・「やらないこと」から決めなさい!
ホッピーミーナ著 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/e/10011884.html
・社長が変われば会社は変わる! ホッピー三代目、跡取り娘の体当たり経営改革
水野 敬也著 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/114/10011178.html
・夢をかなえるゾウ
▼おすすめサイト
▼NEXT30 GROUP
【NEXT30 GROUP】布や生地でつながるニットワーク!
http://www.next30.com
【atelier Fiore】ムカラ刺繍やチェコボタンなどアパレル商材を販売!
http://www.atelier-fiore.com
【peu petit peu】わんこの犬服にカワイイ布や生地探してませんか?
http://www.peu-petit-peu.com
【布地屋】アパレルも使用する繊彩な布や生地を1m単位で販売!
http://www.nunoji.com
【はぎれ屋】はぎれ布や生地にあらたないのちを吹き込む!
http://www.hagire.com
【莫大小屋】オリジナルのポロ衿やリブニット、布や生地を販売!
http://www.meriyasu.com
そして私を軸に書き綴る生業(なりわい)のルーツを探る物語です。
毎週水曜日更新で、まずは100話を目指して行きたいと思います。
つたない文章ではありますがご笑読いただければ幸いです。
第5話 営業着がステテコ
2代目、つまり親父の事業継承は、どのような形だったのか?
4人兄弟の長男として育った親父が莫大小業へ足を踏み込んだきっかけは高校時代。
バイクが欲しくて今で言うバイト感覚で祖父の仕事を手伝ったことからだったようです。
当時、車はもちろんバイクだってまだまだ高嶺の花。
しかし1960年代、東京オリンピックを目標に日本は高度成長期まっただ中。
仕事も順調で、出来た品物を毎日のように問屋さんに配達する仕事でした。
その頃の親父に家を継ぐという気持ちはあまりなく夜間の服飾専門学校に通いながら
デザイナーを夢見ていたようです。
この時代は、いわゆる『みゆき族』と言って銀座のみゆき通りを男の子は
アイビールックを崩したスタイル、女の子は、ロングスカートに、頭は
三角折りしたスカーフ、それに紙袋を脇に抱え通りでたむろするという行為。
戦後の高度成長を象徴する若者文化の夜明けのような時代だったのではないでしょうか?
ちなみに先だってTVを見ていたらコシノジュンコさんが『みゆき族の元祖は私よ~』
とおっしゃっていまいした。
何をするわけでもなくファッションの発信の場がみゆき通りだったのか
そんな若者たちがフラフラしていることから、警察への苦情殺到し風紀向上として
警察の取り締まりが行われたというのも時代を反映していますね。
そんな頃、ヴァンヂャケットの石津謙介氏などの影響を受け、親父は製造より
今で言うアパレルの業界へのあこがれを抱き始めていたのです。
しかし、『手伝い始めたら最後』というのは、よくある話し。
結果、そのまま製造業に引きづり込まれていくのです。
そして大学に入ったころか入る前か?祖父が親父に言います。
『お前が継がないなら商売をたたむ』
仕方無しに大学に通いながら本格的に家業を継ぐという二足のわらじを
履くコトになった親父。
そんな中、お客様への営業周りで大きなショックを受けるのです。
当時、祖父の世代の仕事着といえば U首にステテコ が定番。
皆さんご存じですか?
U首というのは、良く言えば U首のTシャツ
ステテコというのは、良く言えば・・・ 何だろう?
お祭りとかで男性がズボン代わりに履くような白い・・・
良くズボン下とか言うヤツです。つまり、要は下着です。
そうそう、このような下着のことを莫大小と呼ぶこともありますね。
つまりその格好でお客様に行くことも、これまた常識というか何というか
現場の合間に外に出るといった感覚からすると『いちいち着替えてられね~』
といったところでしょうか?
しかし親父はアイビー世代です。
当然、背広にワイシャツ、ネクタイを締めて営業に向かいました。
すると・・・
『おお~ 凄いね= 最近の口織り屋は、背広着るんだ~』
・・・
親父は、この言葉の裏にある見下された意識を強く感じ
悔しい気持ちで一杯になったと言います。
当時、今こそ、リブやニットパーツなどと横文字で言うことが普通のこの生業
要は、衿や袖などを専門で作っていたことから、袖口、裾口の口を取り
『口織り屋』と呼ばれていました。
完成品を作っていない、部品だけを作って納めている、いわゆる下請けという
見方が大半だったのです。
この時、親父は心に誓います。
『口織り屋だって立派な商売! 商売に上も下もない!! いつか見返してやる!!!』
そんな気持ちの表れだったのか1963年、弊社は法人化されます。
翌年に東京オリンピックを控え世間が右肩上がりの経済に邁進して行く中
二代目の挑戦が始まろうとしていました!
▼1964年当時(ザ・20世紀より)
【飲食】ビール 115円、もりそば 50円
【雑誌】「週刊朝日」50円(5月)
【初任給】大卒 2万1526円
◎steteco.com
現代のステテコは、こんなにおしゃれ!
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▼Wikipediaより
ステテコとは主に男子が着用する、裾が股より長く膝下丈まであるズボン下である。
猿股や股引とは違い、幅広で肌に密着しない。パンツとズボンの間に履く。
着物や袴の下に履く下着として、明治以降の日本の近代化に伴い全国的に普及した。
素材は綿の平織りで白色。戦後、繊維業が隆盛となった日本では高温多湿の
気候に合わせて素材や織りを工夫した柳揚クレープやキャラコ織の物も登場した。
現在の日常生活においては中年以上の年齢の男性が穿くことが多い。
語源は1880年頃、初代(本当は3代目)三遊亭圓遊の「ステテコ踊り」の
際に、着物の裾から見えていた下着であったためであるといわれている。
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・二代目経営塾
小林 元著 http://plaza.rakuten.co.jp/ktsudoi/diary/200806030000/
・イタリア式ブランドビジネスの育て方
藻谷 浩介著 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/102/10012806.html
・実測!ニッポンの地域力
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・図解 世界が驚嘆する 日本のモノづくり
久米 信行著 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/114/10011046.html
・考えすぎて動けない人のための 「すぐやる!」技術
井寄 奈美著 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/10014226.html
小さな会社の トクする 人の雇い方・給料の払い方
天野 敦之著 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/114/10011695.html
・君を幸せにする会社
小山 昇著 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/114/10012269.html
・「やらないこと」から決めなさい!
ホッピーミーナ著 http://next30.keikai.topblog.jp/blog/e/10011884.html
・社長が変われば会社は変わる! ホッピー三代目、跡取り娘の体当たり経営改革
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【NEXT30 GROUP】布や生地でつながるニットワーク!
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http://www.atelier-fiore.com
【peu petit peu】わんこの犬服にカワイイ布や生地探してませんか?
http://www.peu-petit-peu.com
【布地屋】アパレルも使用する繊彩な布や生地を1m単位で販売!
http://www.nunoji.com
【はぎれ屋】はぎれ布や生地にあらたないのちを吹き込む!
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