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【強く拡散をお願いします!】被災地という問題だけではすまされません

投稿日時:2012/03/29(木) 14:14rss

私が大尊敬する八王子市の行政マンの方からFacebookで
下記のような発信をいただきました。

彼は震災後福島県浪江町の方々の応援をずっとしていますが
浪江町と言えば「焼きそば」と思い浮かべる方も多いでしょう。

B-1グランプリでも堂々の第4位!
そのサポートはもちろん八王子でイベントを開き
販売の機会を作るなど彼なりに出来ことを誠実に一生懸命やっている姿に
本当に行政に携わる人として尊敬していました。

元々は八王子も繊維の街ということでそれがきっかけで彼と出会い
八王子の若き熱い後継者、経営者を紹介して頂き年に数回しか顔は合わせませんが
会うとシツコイぐらい熱苦しく語り合います。

そんな彼からの切実な発信。
実はこの内容は私もNHKの番組で知ってはいたのですが
本当にやりきれないというか・・・

震災は天災。もちろんそれは分かります。
では何のために国という括りがあるんですか?

そもそも税金とは何のために国に地方に払っているのですか?
それを全国民が負担をして何のために払っているのですか?

公共施設や交通などみんなでより良い暮らしのため。
海外との貿易や紛争解決は私たちの財産を守るため。
・・・

色々ありますが今回のような大きなアクシデントの際に
「みんなで助け合う」ということを考えたら
「では今貰っている給料の半分を被災地に回しましょう」と
本当は言いたいところですがそれでは共倒れになりかねません。

私はそんな時のための『保険』の意味合いも
本当は税金にはあるのではないでないかと思います。

「有るものは使い切らないと次に予算が付かない」
そんな話しを一度は聞いたことがありませんか?
そもそもそんなひとつひとつの積み重ねが膨大な国家予算となり
それをまかなうための借金になっているという考え方もありませんか?

こんな近代的な世の中でなぜ私たちの思うように国は動かないのでしょうか?
私は不思議を通り越して憤りすら感じることさえあります。

アメリカ主導のグローバルだかなんだかの経済資本主義で
相変わらず日本も進むような方針なら私はハッキリ NO! と言わせて貰います。

なぜならそんな社会の中で被災者で経営者の方々は
1年も何も仕事をできず、これからもその希望が見えず
どうやって暮らしていくのですか?

こんな近代資本主義、アジアのリーダーと言われていた国で
まさか飢え死にしろというのですか?

義援金、東電からの補償、助成金・・・
皆さんもご存じの通りそんな金額でいつまで暮らしていけるのですか?

「まだまだ復興は進んでいない」という報道は皆さんも聞いていると思いますが
当事者、当地の人間でなくては当然体感、実感は薄いでしょう。
それは当然のことかも知れません。

ただ、それだけの視点ではなくこの震災を通して私たちの国の将来を
きちっと見つめ直さなくては、今度自分の番が来たときに
必ず後悔することになるでしょう。




■八王子市の熱き行政マンより 3月28日23時

昨日の二本松の夜では、
浪江焼麺太国メンバーと徹底的に議論ができた。
僕らは、今日の午後には職場に戻るという大変厳しいスケジュールであったが、
そうまでしてでも、二本松に行って本当によかった。

太国メンバーは商工会青年部のメンバーでもある。
つまり、浪江町では自営業を営んでいた事業者だ。
そんな彼らが、震災後1年が経っても未だ「再操業の壁」に苦しんでいる。

被災者には国や都道府県、東電等々から様々な補償や支援策が出ている。
しかしながら、そもそもそれらの補償は、被雇用者には厚いが、
事業者には薄いという決定的な課題がある。

様々な優遇策は、基本的に福島県内での再操業にしか活用できない。
県外の避難先で再操業を図っても、自力でやるしか術がない。

様々な優遇策は、基本的に一度だけしか使えない。
浪江町の方々はただでさえ避難地を転々としている。
最初の避難先で頑張って再操業し、たとえそこでの商売がうまくいかなくても、
他の地で改めて再操業することは非常に困難となる。

新たに収入を得ると、
その分だけ補償金が減らされてしまうシステムが存在する。
「やったもん負け」のこのシステムは、
事業を再開する意欲をとことん下げさせる。

業種によっては優遇策を全く得られないものもある。
同じ再操業なのに、なんでそんな差別をしなくてはならないのか?

そもそもこうした「施策の矛盾」は、行政ではよくある話だ。
行政マンの僕が言うのもなんだが、
押並べて行政の施策というものは、ひたすら「キレイさ」と「正論」が追及される。

福島県の税金を使うなら、県内操業があたりまえ・・・・
一度施策を活用した事業者は、他の事業者に機会を譲らなければならない・・・・
収入が得られるのであれば、当然補償を減らすべきだ・・・・
公序良俗に反する業種には税金を使えない・・・・

「常識的な世の中」であれば、これらは「常識的な施策」と言えなくもない。
でも、彼らの置かれている状況… これが果たして「常識的な世の中」なのか?

彼らは問答無用に強制避難させられ、
ひたすら不条理な中での生活を強いられ、
その中でも生活のために再操業をしていかなければならないのだ。
こんな「非常識な世の中」に生きる彼らに、
「常識的な施策」で対応していいというのか?
キレイごとでは済まされない。
正論などでは語れない。
これが彼らの現状なのだ。

すなわち、彼らの「再操業の壁」は果てしなく高い。
こんな現実を、一体どれくらいの人々が知っているのか?
少なくとも、僕らは全く知らなかった。
この理不尽な状況の改善の声は、驚くほど小さい。

だから僕らは、こんな現実を、声を大にして発信していかなければならない。
昔は国会議員に陳情でもしなくては変えられなかった。
今の僕らには、情報発信するツールが豊富にある。
このFacebookだって、一国の政府を転覆させるだけの力があるのだ。

彼らの厳しい現状。
避難地がどこであれ、公平に活用できる優遇策。
再操業のために、何度でもチャレンジできる仕組み。
一生懸命に頑張っている人ほど、補償が厚くなる仕組み。
どんな業種でも再操業のためには活用できる優遇策。

こうした施策が実現できれば、
彼らはもちろんのこと、被災された事業者の方々は、
迷うことなく再操業ができる。
経済が回れば震災復興も促進される。
ハード面の整備だけでは、真の復興はできない。

これからは太国メンバーも僕らも、これらをひたすら発信し続けていかなくてはならない。
必ず国に届けさせてみせる。
そして、それが世間から「単なるわがままな要求」と思われないように、
「こいつらが言うなら仕方がない」と共鳴してもらえるように、
復興に向けて、今自分たちができることをひたすら一生懸命やっていこう。
再操業にも挑戦しよう。
「言う」だけではなく「行動」をしていこう。
今回の二本松では、このことをお互いで確認することができたのだ。
僕らが微力ながら取り組もうとしている浪江町復興支援が、
また一歩前進できたかもしれない。

太国メンバーは、
これからの浪江町を引っ張っていかなければならない立場にある。
その彼らが再操業し、生活再建することが、きっと浪江町復興につながる。
世界で類を見ない現状の中で、
世界で類を見ない復興劇が、これから始まるのだ。

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1948年5月17日 東京都墨田区で創業 1960年代 ポロシャツの衿などのリブニットを手がける 1970年代 ニット生地のカラーストック「NEXT30」が誕生 1980年代 小ロットクイックデリバリー時代到来で「NEXT30」販路拡大 2003年 エンドユーザー向けネット通販を本格的に開始...

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ポロ衿いわゆるリブを創り続けて60余年。下町の莫大小屋(メリヤス)小高莫大小工業株式会社/next30.com代表。2005年7月より第二創業を始める新米経営者。『リブを服でないモノに商品化したい!』という志の元、日々奮闘中!

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