第１２話年上に好かれない猿山の大将

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第１２話年上に好かれない猿山の大将

投稿日時：2009/09/30(水) 23:40

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『莫大小屋今昔物語』は、莫大小（めりやす）、小高莫大小工業株式会社
そして私を軸に書き綴る生業（なりわい）のルーツを探る物語です。
毎週水曜日更新で、まずは１００話を目指して行きたいと思います｡
つたない文章ではありますがご笑読いただければ幸いです。

昭和レトロ

第１２話年上に好かれない猿山の大将

私が幼稚園の年中まで育った江戸川区の春江町付近は当時まだまだ田んぼや畑が普通にありました。
猿山の大将以下３名は、そんな東京でありながらもちょっとした自然のなかで都会っぽくない
遊びをたくさんしていたのです。

朝から晩まで田んぼに入り源五郎やヤゴを取って遊んだり、家と家の間のブロック塀を
つたって路地裏に入り込んでいく探検隊ごっこをやったり。
時には町全体をフィールドにしたかくれんぼなど。ゲームなど無かった時代
それなりに自分たちで遊びを生み出していました｡

トイレに行きたくなったら田んぼで立ち小便、腹が減ったら家に帰るというスタイル。
それを思うと今の子供はちょっとかわいそうかも知れません｡
でも、偶然都営団地が当たらなければ、私自身もこの江戸川での貴重な経験が出来なかったわけですから･･･

こんな感じでいつもいとこ達との生活が多くそこが私にとって一番の環境でした。
猿山の大将で気分が悪いわけがありませんよね。ただその弊害は確実に表れていました｡
それは年上の人に好かれないことが多かったと言うことです｡
えっ！と思われる方がいらっしゃるかも知れませんが年上と言っても
幼稚園や小学校での先輩程度の年齢差の年上です｡

当時、私は小岩にある東京ドルフィンクラブに３歳の頃から通っていました。
幼稚園もそのクラブ内にあった幼児園というところに年少まで通うことになります。

今回、まだあるかと思って調べたら健在で、ちょっと歴史を読んでみると
当時、時代背景的にスイミングクラブが、かなり流行っていたようです。
また作った方が偶然にも製造業で工場移転にともない、このクラブを建設したようです。
そこにはちょっとしたストーリーがあるようなのでご興味がある方はこちらを見てみて下さい｡
http://www.tairyoku-kenko.com/club/history_back/09.html

さて、話しを戻しますが、家では猿山の大将。誰も首を横に振る人間はいません。
しかし、当然ですが世間では、そんなコトが通用するはずもないのです。
決して生意気では無かったとは思うのですが不思議なくらい一つ上や同郷性でも
いわゆるガキ大将クラスには、どうも目を付けられがちでした｡

きっと普段の猿山の大将の雰囲気が醸し出されていたのでしょうか。
私自身も表の社会では、いたって静かで目立たない方だったと自分では思っていたのですが･･･
ただ、この人ヤバイかもと思ったヤツには必ず目を付けられていたので
自分でも合わなそうだなぁ～というヤツは、自然と意識していたのかも知れません｡

昭和レトロ

そんな経験をこの後、中学ぐらいまですることになります。
時には、いわゆる今で言ういじめの対象に発展することもありました｡
ただそこで前回キーポイントに上げた
『どんな苦難でもすり抜ける術を探すという悪知恵』
が磨かれていったのです。
まあ磨いていい物だったのかは未だに分かりませんがね･･･

しかしこれだけは言えます。このコトがコップレックスになり出来上がっているグループに
後から入り込んでいくことに、かなりのハードルを感じるようになってしまいます｡
新しいモノに飛び込んでいく勇気のようなモノを持つことに相当な時間と意識改革が必要でした｡

実は･･･
私はナンパという行為を一度もやったことがありません。
全然知らない女性に飲み屋で隣になったからといって『受け入れてくれるはずがない！』
あの最初に懐疑的な表情をされることが非常に嫌なんですよね～
『そんな思いをしてまでナンパをしたい！』と思わないのです。
ナンパというシーンなので女性でしたが、たとえばクラス換えや小学校、中学校の入学時を考えれば
決して相手が女性とかは、関係がないのです。

要は自分がカワイイだけなんですよね。でもこの感覚は未だにあります｡
誰かがナンパしてその点がクリアされた場に入っていくのはＯＫ何ですどね～

そんな時、いよいよ墨田区に戻るときがやってきます｡
そうです。ここで幼稚園への入園が待っているのです。
しかも！３年保育の途中、年中からの入園！！
さてさて猿山の大将にどんな園生活が待ち受けているのか！
どんなヤツ等が待ち受けているのか！！

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