第８話同じ通り道

ブログトップ
莫大小屋今昔物語
第８話同じ通り道

投稿日時：2009/08/26(水) 06:00

『莫大小屋今昔物語』は、莫大小（めりやす）、小高莫大小工業株式会社
そして私を軸に書き綴る生業（なりわい）のルーツを探る物語です。
毎週水曜日更新で、まずは１００話を目指して行きたいと思います｡
つたない文章ではありますがご笑読いただければ幸いです。

第８話同じ通り道

私は地元の公立小学校、中学校を卒業した後、通学に約１時間３０分かけて
川崎にある法政大学第二高等学校に入学。その後同大学の経済学部を卒業することとなります。

実は、この課程で小学校を除く全てが親父と同じ学校、唯一違う小学校も隣の学校で
学歴というか経歴という意味ではほぼ同じです｡
中学受験に失敗して地元の公立中学に入学後、中学の成績も特別良くは無かった私。
そのまま、ズルズルと時が過ぎ、進路を決める時期がやってきました｡
そんなある日、志望校のガイドブックをめくっていると父親の出た学校という
ことで興味本位でこの学校のページにたどり着きます｡

神奈川の学校だったので最初から選択肢では無かったのですが、よく読むと
試験方法が面白いことに気づきます｡
まず驚いたのが募集人数。男子校ながら７５０名もの募集に加え、その内
約半数を無試験の推薦入学で選考していたのです｡

今では大夫知られた高校ですが知名度や他県という距離的問題があり
また私の中学が区内でも比較的進学率の高い所だったせいもあったのか
意外に注目度はイマイチでした｡
実際、中の上程度の成績を取っていれば一通り条件はクリアできます。
早速担任の先生に相談すると『推薦枠あるよ＝』ということになり試験も
面接も無しで入学という何とも拍子抜けの高校受験となったのです｡

しかし、試験は通知票で評価したとして面接無しというのは、やはり内申書などの
中学校側からの情報だけと言うことになります｡
実際の社会ではちょっと考えられませんが、そこがまた豪快な学校だと
変に男気を感じたりしたりしていました。
ただ入学するとその豪快さというか超放任主義に、さらに驚かされます｡

まず、構内はオール土足。いわゆる上履きは、体育館履き以外ありません｡

また朝の学活や終業後の掃除、学活もありませんでした。
つまり、担任の先生の授業が無いときは、一日顔を会わせることもなく
掃除に関しては業者が入っていました｡
親父の頃は、一時限９０分授業の４コマ。つまりほぼ大学方式だったのです｡

男子校一学年７５０名。超放任主義？
しかしこの全校生徒、２２５０名の男所帯を束ねる唯一の鉄則が有りました｡

それは

喧嘩御法度

でした。
暴力事件や警察沙汰はもちろん、世間一般的に問題のある行為は
即退学ということが決まっていて、それが目に見えない防波堤の役割をしていました｡
実際、附属校なのでほとんどの生徒が大学までの進学を望んでいます｡
そのことが一種、構内での男社会の柱となっていました｡
実際、ほとんどの生徒が部活動に所属しており、大学進学を大きく左右する学業はもちろん、
それぞれの部活動で日々過ごすというパターンが多かったのも理由かも知れません｡

そんな高校に入学した年、硬式野球部が甲子園に出場となりました｡
１回戦で決勝まで進出することとなる、元ロッテ、巨人と活躍した前田幸長投手率いる福岡第一に
敗れましたが、親父が入学した当時もちょど元巨人の柴田勲を要して
甲子園夏・春連覇していた黄金時代｡
そんなコトも何か縁の一つかも知れません｡

しかし、小・中学校と共学で過ごしてきた私にとって寝ても覚めても

男・男・男

おまけに先生も男だらけ！の環境。
最初の半年は色々と悩むところがあり都立への編入も真面目に考えました｡
思春期の男子にとって、この時期色々有りますよね～

まあ、いずれにしても私の人生の上での大きなターニングポイントが
目の前に迫っていたのです！

▼1988年日本のヒット曲・流行歌（ザ・２０世紀より）
・乾杯（長淵剛）［作詞・作曲：長淵剛］
・パラダイス銀河（光ＧＥＮＪＩ）［作詞・作曲：飛鳥涼］
※第30回（1988年度）レコード大賞
・ふたり（少年隊）［作詞・作曲：飛鳥涼］
・酒よ（吉幾三）［作詞・作曲：吉幾三］
・ガラスの十代（光ＧＥＮＪＩ）［作詞・作曲：飛鳥涼］

＜＜TOP
＜＜第７話
第９話＞＞

▼私たちの生業（なりわい）